製造業などで使われる産業用インクジェットプリンターの機械設計を担当しています。たとえば、スーパーで販売されている商品などに賞味期限が印字されているのを見たことがある方も多いと思いますが、あのドットで構成された文字を印字しているのが産業用インクジェットプリンターで、製造のラインに設置し高速で流れてくる商品に非接触で印字できるのが大きな特徴です。設計といっても部品や筐体の開発だけでなく、お客様にとってより使いやすい機能や形状を考案したり、現行製品の原価を減らすための設計改良案を模索するなど、業務内容は非常に幅広く、日々仮説・実験・検証を繰り返しながら取り組んでいます。ちなみに、一般的な機械は、メカ・エレキ・ソフトと大きな3つの要素からできていますが、インクジェットプリンターはそこにインクという要素も加わります。とくに食品パッケージなどを製造するお客様の場合、様々な材質・形状のものに印字されますし、印刷環境の温度・湿度、粉塵からの影響なども考慮して、あらゆる環境で安定して稼働する製品をつくらなければなりません。製品が完成するまでには様々な条件下での検証、厳しい品質保証の試験などいくつも壁がありますが、チーム一丸となって開発した製品が工場にたくさん並んでいる場面を見ると、多くのお客様が求めている商品をつくったという実感が湧き、「やってきてよかった」という気持ちになります。
当社のUX-Cという機種には、「ヘッド洗浄ユニット」という機能があるのですが、それを自分で考案したことです。当時、お客様のもとに訪問する機会をいただき、お客様のご要望や課題を直接聞くことができました。インクを噴出するノズル周辺はどうしても使っているうちに汚れます。従来はノズル周辺の洗浄作業中に手や周囲が汚れてしまう恐れがあり、それが当たり前でした。手や周囲も汚れないように改良できないか。自分なりの分析をまとめて機能を考案したところ、部長からも評価をいただき、本来の開発スケジュールにはない、緊急の開発案件となりました。現行のUX2というモデルでも「セーフクリーンステーション」という名の機能として搭載されています。この経験から、お客様のニーズに直接向き合い、自分で分析していくことの大事さを学びました。
学生の時には、木を伐採するロボットの実用化研究をチームとして取り組んでいました。その時に、実際に林業をされている方と急峻な斜面の現場を見て、ディスカッションをして、現場で自分の目で見て考えることがいかに大切かを感じていました。そうして就職活動をする中で、日立産機システムの「サ販製」という言葉に感銘を受けたんです。これは、製造の現場、営業、サービスが連携して“モノづくり”に取り組む姿勢を表している言葉で、お客様の現場からニーズをすくい上げて製造に取り組める環境で仕事ができたら、と思い入社を決めました。大学の頃と同じ、チームで一体となって製造に向き合うということにも、とても惹かれましたね。
この会社で働くことの魅力のひとつは、研修制度が充実していることだと思います。
中でも私は海外業務研修に興味があります。研修は1年間ですが、研修を終えた後も数年間は現地で業務を続ける人もいます。現地では、様々な国の販売店に技術サポートをしたり、日本の設計部と連携を取ってお客様の課題を解決をしていくことになります。
経験者の話を聞いていると、お客様を訪問し市場の生の声を聞く機会があるため、海外業務研修がいい経験になったという声がとても多いです。文化圏が違う土地で、日本とは違った工場のラインなどもあると聞いているので、自分の知らないものを見て成長できる機会として、物事をグローバルな視点で見られるように、たくさんのことを吸収したいと思っています。